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サービスニュース-第52巻 第8号-2 (旧野崎家住宅)

2016年09月23日

国指定重要文化財 旧野崎家住宅

塩大尽・野崎家。9月7日 倉敷市児島にて 旧野崎家住宅を拝見しました。ざっと見て歩くだけで45分を要しました。
 長屋門、表書院、座敷母屋など3つの建屋を中心とし、観曙亭など3つの茶室、味噌蔵・書類蔵など7つの蔵、その他台所・納屋などからなる広大なお屋敷でした。
 

写真1 旧野崎邸・長屋門
写真1 旧野崎邸・長屋門

表書院で勢揃い

表書院の下の間の濡れ縁(縁側)に勢揃いしました。視線の先は、観曙亭(茶室)です。
このお屋敷にはこの他に、容膝亭(裏千家『又陰』を模して作られた)、臨池亭と計三つの茶室がありました。
また、縁先の手水場は「水琴窟」となっていました。
 

写真2 表書院で勢揃い
写真2 表書院で勢揃い

さざれ石

君が代に歌われる「さざれ石の巌」が、御成門の横手表書院への脇口に置かれていました。
さざれ石とは細かい石のこと、これが長い年月を経て石灰質などによって固められたものを「巌となり」と言うことらしいです。(詳しくは専門書をお読みください)
 

写真3 さざれ石
写真3 さざれ石

水琴窟

過去に聞いた水琴窟の音と違い、高音で異なった音がしているように感じました。他の水琴窟では一定の音がしたように覚えているのですが。

写真4 水琴窟
写真4 水琴窟

容膝亭・茶室

裏千家の『又陰』を模して、躙り口の位置のみを変えて作られたものだ説明されていました。
 

写真5 容膝亭
写真5 容膝亭

野崎家遺訓

野崎家遺訓「申置」7か条(1864年)というのがありました。自分自身を振り返り、胸騒ぎを覚える思いでした。

写真5 野崎家遺訓
写真5 野崎家遺訓

曰く(私の要約ですので必ずしも正しいかは疑問です)
一、身代は分けておかなければならない。我が家の場合には、塩田、田畑、 税金(当時の税徴の方法がはっきりしないのですが)、と3種に分けておきなさい。天災、凶作、変乱に耐えることができます。
一、新たなる投資はしないこと。
一、家を建てる時には、取り壊しやすいようにしておくこと。他日売却す るにも簡単に行えるように。
一、少しでも資金繰りに困った時には、世間に隠し立てをせず、速やかに対処すべし。その際にはまず家屋を売却しなさい。その順は、表座敷、中座敷と大きく          て必要でない建物から売却しなさい。
一、一家の主たるもの(社長は)部下を好き、嫌いと偏見を持たぬように、特に注意しなさい。
一、新規の仕事、込み入った事情の仕事に際しては、主だったものの意見を聞き、最後は自身で決断しなさい。先に結論ありきでは失敗を招きます。
   孫々は以上を固く守り、家名を貶めないように心がけなさい。

 

こんなん見ました

台所の横に、桶、樽等備品が展示されていましたが、中に、盥と洗濯板がありました。ただし、見た目はあまり古い物とは見えなかったのですが、いずれにしろ近代化以前の生活が忍ばれました。

写真6 盥と洗濯板
写真6 盥と洗濯板

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