クリーニングのトータルコンサルティング
2015年12月08日
TCC鳥取に行く
TCCは12月例会で、グッドヒル(旧・エフワン)に、オーダースーツの工場研修に鳥取へ行きました。その後忘年会、次年企画の打合せ会を行いました。詳細は毛利レポート(28年1月予定)をご参照下さい。
写真1-1 グッドヒル駐車場に集まるメンバー |
鳥取駅前にて集合・昼食。その後、制服(グッドヒルにてオーダー)、ネクタイ、スカーフを着用、グッドヒル本社に向かいました。
グッドヒル本社では、遠藤一久常勤監査役から6階会議室で、会社の変遷、本社の概要、この日の見学順と内容の説明を受けました。
巡回しながらの説明の中で、自社の製品で発生する不具合・クレームについて話しがありました。
特に、自社で管理している生地・部品にはある程度は把握しているが、製作依頼で持ち込まれた生地などでは、時に大きなクレームに繋がるケースがあると話されました。(チョットぼやきかな?)
そして、生地の製作者、服の製造者、クリーニングの方が一堂に会して話し合う場が出来たら、これらの多くの問題が解決出来るのではと言われていたのが印象的でした。
また、水に触れるとこのようになる生地があると、布の片側に収縮(丸まる、写真1-5)例や、布の表面がぶくつく(写真1-6)実験例を見せていただきました。また、接着芯地が剥離するクレーム商品がありました。(基本的には戻すことは出来ないと言われてました)
その後、裁断、部品作り(洋服の各部、両袖・各身頃・ラペル・ポケット等)、組み立て(洋服を製品として縫製する)、仕上げと見学しました。
通常(平均的体型)のかたの裁断は、採寸に従って自動裁断機によって裁断されます。(写真1-8,1-9)
時に、運動選手の中には、テニスの選手や野球の投手のように片方の手が長い人、肩の筋肉が異常に発達した人、相撲取りのように偏った体型の人などの場合は、特別に型紙を起こして裁断します。
裁断された布片(各部)は、一着毎にクリップで留められます。これが、各部の縫製(部品作り)に周り、最終的に組み立て(服としての縫製)がされ、仕上げ工程に送られます。
仕上げ工程はプレス機で行われますが、細かい部分はアイロンで行われていました。
その後、製品検査を経て、配送部署へ至ります。
仕上げでは、生地に反発力があることもあってか、長い時間のプレスがされているように感じました。また、袖付け、肩、ラペルでは特に入念にチェックが行われていました。
写真1-11からの3枚は、奥衿をプレスした後、ラペル(前衿)の仕上げで、衿幅を採寸し、切り返しをチェックしてプレスする場面を撮したものです。
生地の光沢もあって、前身頃、肩、ラペルの形が決まり、きれいに出来上がっていました。クリーニングでは中々こうは仕上がりません。
その他、いろいろと勉強になりました。
最後に、質問をと問われましたが、見学中に質問に答えていただいたり、説明が行き届いていたおかげで、特にありませんでした。
写真1-14 組合の作ったドレスコード? |
写真1-15 参加者集合写真・グッドヒルにて |
写真1-16 参加者集合写真・鳥取砂丘にて |
クリーニング業界も5年後の市場の縮小を見据えて、体質の強化を考えカウンター(接客、販促企画、商品知識等)の教育・訓練、工場の管理能力の向上(要員シフト、ロットシステムの確立等)、作業の平準化に取り組まれているようです。
こんな中にあって、意外と疎かにされているのが、『洗う』『仕上げる』という基礎知識の習得です。洗うという行為(ドライクリーニングの水分について、フィルターの能力の限界、ランドリーの洗剤・助剤の働き、仕上げるための脱水、ウエットクリーニングの方法等々)、仕上げる基準(衣服は本来どのような形状なのか)、アイロンの使い方など正しい方法手順を知らないで運営されていることがあります。
このようなことでは、お客さまにクリーニング業界全体が疑問符を持って見られてしまうのです。
せめてお互いに『クリーニングは○○に出しておけば安心よ』と言っていただけるように努力をする必要があると考えます。
このような状態を鑑みて、この勉強会を機に、クリーニングの幹部の方々にクリーニングの基礎を考え、現在の仕事・作業を改める機会としていただきたいのです。
※クリーニング業界も働く力をパート従業員に頼っています。このため、作業方法を教えるだけで、なかなかその意図まで伝えることが出来ていません。
このことから、時々とんちんかんな「ワイシャツのダブルカフスを内側に折ったり、段返りのラベルが仕上げられない」ことがおきます。
悲しいのは、時にこのような事態に幹部が適切な説明が出来ない例を見ることです。
このような事態に陥らないように、勉強会を継続したいと節に願っております。多くのご参加をお待ちします。
「クリーニング基礎的勉強会」は、クリーニング関係のヤングミドル世代を中心に経営者、従業員教育の一環として、クリーニングについての基礎知識を勉強する会です。
専任講師として、毛利春雄先生をお迎えし、クリーニング業に従事する上で、最低限度知っておかねばならない原理原則的な基礎知識から、クリーニング業の歴史、経緯等「今までを知る」事により、キャリアと言う実績を「知識袋」として経験し、今後、自社の方向性にあった選択が出来る様な知識まで、勉強していきたいと思います。(工場関連の基礎知識etc.・・・)
■募集人員:20名迄(参加者が5名以下の場合は中止します)
■専任講師:毛利 春雄 先生 ■毎月1回;関東会場 原則第3木曜日 午後1時00~4時00 ;関西会場 原則第4木曜日 午後1時00~4時00 研修合計 年12回
■内容:「理論と実際」著書毛利先生を基に理屈理論の勉強です。
■場所:東京 お台場 トレードピアお台場
:関西 オフィス毛利事務所(6F)神戸市東灘区
■費用:会費 12万円(半期6ヶ月毎前納になります。)
■教材費 改訂・クリーニングの理論と実際(価格未定)
■申込:別紙申込書FAXにて提出(締切12月20日)して下さ い。準備の都合上なるべく早いお申し込みをお願いいた します。
なお、参加者は27年12月20日迄に半期分会費を 下記口座に¥60,000-ご入金下さい。
<兵庫信用金庫 東灘支店> 普通 預金口座 №256912
預金口座名 システム研究会 毛利春雄
(システムケンキュウカイ モウリハルオ)
発起人代表:㈱不二ドライ 代表取締役 岡崎善胤
連絡係:㈱オフィス毛利 山野 ℡:078-411-4802
<関東会場> <関西会場>
開催場所・日時 開催場所・日時
トレードピアお台場 23F オフィス毛利6F
13時~16時 13時~16時
1月21日(木) 1月28日(木)
2月18日(木) 2月25日(木)
3月17日(木) 3月24日(木)
4月21日(木) 4月28日(木)
5月19日(木) 5月26日(木)
6月16日(木) 6月23日(木)
7月21日(木) 7月28日(木)
8月18日(木) 8月25日(木)
9月15日(木) 9月29日(木)
10月20日(木) 10月27日(木)
11月17日(木) 11月24日(木)
12月15日(木) 12月22日(木)