クリーニングのトータルコンサルティング
2015年11月20日
大阪の展示会は展示商品が少なくて、毎回来場者に「見るものが無い」といわれています。確かに、出品者数も少ないですし、出品台数も多くはありません。しかし、各社は何らかの物を提供しようと努力はされているのです。
今回は、JIS改正に伴う「ウエットクリーニング」への対応が取り上げられていました。
とくに、TOSEIと三幸社が「ウエットクリーニングの洗いから仕上げまで」と題して取り上げられていた事例には、興味を持たれたようでデモンストレーションには多くの方が集まっておられました。
デモの解説では、一度予備仕上げをしてから乾燥ボックスに入れられ、乾燥後、仕上げる様子が詳しく話されていました。実際の製品の出来上がりも良かったのですが、この機器の使用手順が大切だということが理解されたら今回の企画は成功なのですが。
写真2-1 ウエットの提案を見る三幸社のブース |
同じような機械を使っていても、出来上がると同じワイシャツとは思えないような仕上がりとなるのです。
機器の使用方法・セットのポイント、シャツ本来の形状、着用時の崩れ等々が伝えられ、作業方法に反映されていないと、とんでもない製品が出来上がることになるのです。早いから「キタナイ」遅いから「キレイ」という図式は成り立っていません。
下の写真のワイシャツは、主としてネックの折り方の問題で、プレス機の問題ではありません。プレスでの仕上がりはほぼ同等なのです。でも、お客様がこれらを比べる機会があったならばどのように感じるでしょうか。もうチョット着用者の事を考えてあげてください。
悪気は無いのでしょうが、出来上がったワイシャツが無造作にカゴに放り込まれた様子が窺えます。
このような仕事の態度は、仕上げている人、お客様に失礼に当たるとは考えないのでしょうか、私達は標語では「大切なお客様の衣服・・・」「よりキレイに仕上がる・・・」とか言っていますが、これでは口先だけになってしまいます。
商品の取り扱いには注意を払って当たるように心がけましょう。
写真2-5 チョットキレイに並べない? |
私は、お客様と接する機会があるごとに「クリーニングを比べてください」と言い続けています。皆様方は新しいラーメン屋が出来ると食べに行かれて『あそこのはこってりしている』とか『麺がよく汁と絡む』とか比べられます。また、『今日はチョット贅沢してむこうの寿司屋に行くか』と使い分けたりされます。
お願いですから「クリーニングも比べて下さい」。
下の写真のように違うのです、比べていただいたら「クリーニングなんて何処に出しても一緒でしょ」などとは決して言わないと思うのです。
皆様方は、比べられても耐えられる製品作りを心がけてください。
今、福井は県を上げて「恐竜」です。県PRのポスター(JRの多くの駅で見ることが出来ます)から始まって、町中のモニュメント、グッズなんでも恐竜・ジュラチックです。
JR福井駅のホームに降り立つとホームのベンチに白衣をきた恐竜が、階段を降りるとそこにジュラチックが、外に出ると壁に巨大恐竜(トリックアート)が見られます。
これを見ているときに、このキャラクターは民間で使わせてもらえないのだろうかと「クマモン」を思い出したのです。
さっそく地元のクリーニング屋さんに伝え、「市」に打診をしたところ「使える」と了解が得られ、早速カレンダーに使わせてもらいました。
写真2-9 駅のホームの恐竜 |
写真2-10 ジュラチック隊 |
写真2-11 駅壁面の恐竜(トリックアート) |
写真2-12 ジュラチックキャラクター入りカレンダー |