クリーニングのトータルコンサルティング
2015年04月15日
改正JISの実施日が、平成28年12月1日と決まりました。従って、平成28年12月1日以降に作られ市場に提供される衣服には、新JIS表示が取り付けられることになります。
ただし、この日以前につくられた衣服には、以前の改正前JISが付けられたものが出されます。
今度の改正に向けては、表示者側(繊維業・衣服製造・販売)の対応は早く、平成25年には「ガイドライン作成協議会」を立ち上げていました。そして本年1月には第一版のガイドラインが出されています。また、これによる「セミナー」は満席状態だそうです。
一方、クリーニング業界では多少受けて立つ立場だと云うこともあるのかも知れませんが、いまだに積極的に対応が話し合われているようすはうかがえません。
今回の改正では、衣服流通のグローバル化、衣服着用(製品)の多様化、衣服のケアを重視する(表示の全てが出来ない・オール×を極力避ける)との目的を考慮して、作られたものです。
従って、表示変更は多岐にわたっています。例えば、家庭洗濯の表示に洗濯機マークにアンダーバー(機械力を押さえる)が取り入れられ14種(従来は7種)となり、漂白においては「酸素系漂白剤」の表示が作られたりしています。
さらに、商業クリーニング「ドライクリーニング」「ウエットクリーニング」という表記が作られ、業者のための表示も付けられることになりました。これには、大きなメリットもありますが、表示者側は、それぞれ規定の試験(クリーニングを勉強して)を受けた商品に表示を付けることになりますので、簡単には自己に非があるような商品は作らないと思います。
このことは、私達もキチッとしたクリーニングの処理が求められると云うことです。
「まだ1年半ある」ではなく「1年半しかない」のです。少しでも早い対応(勉強)をご検討下さい。改正JISについては、日本クリーニング新聞社連載の拙著「改正JISを読む」をぜひお読み下さい。
よく考えて見ればこの表示が付けられるということは《クリーニングにお出しなさい》と言っていただいているのです。この機会に、「やっぱりプロは違うね」と言わせようではありませんか。
写真1は、表示責任者のためのガイドラインの冊子(P92)です。
写真1 表示者のためのガイドラインの冊子・冊子表紙 |
4月3日(金)、ユーゴーさんの館林・太田・伊勢崎方面のお店を見せていただきました。
『オンリーワンのアイデアで
業界ナンバーワンをめざします』
この言葉を具現化して、リニューアルされたお店が続々と展開されていて、このようなニュースを聞く度に「見たい」「触れたい」「遊びたい」と思っていました。ついにその日が来ました。
今回見せていただいたお店、一店舗を除いていずれも店舗面積60坪余、クリーニング(カウンター、客だまり)スペース30坪弱、ゆとり(遊び)のスペース30坪強という配分でした。
・家賃18万円~30万円/月
・売上は、1800万円~2400万円/年
・店舗直接経費(家賃、人件費、水道光熱費、通信費)30%以下。金曜 日の午後の訪問でしたが、全ての店が1人で作業を担当されているよう でした。タッグ付けの商品はかなり残っているようでしたが、特に混乱 している様子は見えませんでした。
写真2 クリーニング専科・館林店 |
《群馬・館林店》迷路のあるお店
ユーゴーさんのお店としてはよく知られている「迷路のある」お店です。60坪の店舗面積、半分の30坪が迷路です。
迷路に入って、うろうろしてスタンプを押して来ました。
《足利福居店》サッカーゴールのあるお店
社長が蹴られたボールは、奥の壁が壊れたかと思うほどすごい音がしましたが、遠慮して蹴った私のボールは、ちょろちょろとなさけなく転がって行きました。
これって、ゴールに入れるのが本来なのでしょうが、「黒い兎」に当てたくなりました。射的ではないのですから、当てることが目的ではないのですが、古い私はこのようなシチュエーションになると当てたくなるのです。一人だったら、強く当てるまで続けそうでした。
写真9 足利福居店 |
写真10 店舗ガラス面 |
写真11 サッカーゴール |
《飯塚店》パターゴルフのあるお店
《太田西本町店》すごろくのある店
私達が訪問したときにお見えになったお母さまとお子さま、お母さまがカウンターで商品を出されている間、お子さまは私達を案内してくれていた会社の人に誘われて、サイコロを振り始めました。最初はとまどっているようでしたが、段々慣れてきてサイコロを強く振るようになってきました。
お母さまが預かり証を受け取って、帰ろうと言った時、丁度あがったのですが、お子様はもう一度とサイコロを振り始めました。一瞬躊躇されたお母さま、笑顔を見せられて一緒に遊び始めました。
社長曰く、遊びに切りがつくように、始めがあって、終わりがあるゲームを考えているのですが。または、次(次回)に続くというようなものを考えているのですが・・・・。
写真15 太田西本町店 |
写真16 スゴロク |
写真17 スゴロクで遊ぶお客さま!? |
《伊勢崎佐波店》バスケットのリングがあるお店
バスケットボール、最初は所定の位置からワンハンドスローで挑戦。リングにバウンドしてイン。調子に乗ってチョット離れたところからトライしたら力なく落下。
その横にあったボードに、ワイシャツの利用料金早見表なるものが書かれていました。(写真20)
ワイシャツをクリーニングに出されるに際して、どのように料金が異なるかを一覧に表したものです。いろいろあるユーゴーさんの特典が一目でわかるようになっていました。
実はこれ、新しいお店の新人店員さんが、自分も間違えず、お客さまに判るようにと書かれたものだそうです。フムフム納得。
・朝割り、夕方チャンスで110円。
・3点組み合わせると1枚当たり133円。
・ズワイガニクーポンで115円。
・定価で150円。等々。
写真18 佐波店のガラス面の販促 |
写真19 バスケットのリング |
写真20 ワイシャツ料金早見表 |
《伊勢崎茂呂店》おもちゃ広場のあるお店
面積120坪の大きなお店で、60坪をコインランドリーに、60坪でクリーニングをされていました。
いろいろな複雑な事情が絡み合って、このような大きな店舗となったようですが、コインランドリーも採算に乗られているようですし、クリーニングの売上も順調と聞きました。
さらに客だまりを大きくとられて、その中に「おもちゃの広場・子供の遊び場」が作られていました。
訪問したときにおもちゃ広場で熱心に遊ぶ子供さんとそれを離れて見られていたお母さまがいらっしゃいました。
幸いなことに予想に反して雨にも降られず、「楽しい店作り」をじっくり見せていただきました。
車中いろいろとお話しをうかがい、さらに、夜の食事をご一緒させていただきました。ぶしつけな質問にもお答えいただき、沼崎社長、並びに、鈴木さま、誠にありがとうございました。
★詳しい内容は、毛利レポート(ユーゴーさんを訪ねて)をご参照下さい。
先日「レッツリフォーム」の熊本での講習会に顔を出してみました。靴・鞄のリフォームがキレイに出来るというのは充分承知しているのですが、これをクリーニング業者にどのように勧めているのか、一度現場を知りたいとチョット見せてもらいました。
たまたま話は「靴・鞄に市場性があること」「これからの参入でも余地はあること」そのための手助けをと呼びかけていました。
講師の方も熱く、講習会に参加された方も熱心に耳を傾けられているようでした。実際、周りの「靴・鞄」のお店を見ると、いずれも忙しそうにされているので、市場はまだ残されているのかと考えました。
私たちにとって、サイドメニューを充実させることは、売上に寄与することは間違いありません。しかし、サイドメニューはメインメニューではないのです。これを当てる?ためには、メイン(クリーニング)での信頼が必要不可欠なのです。是非、根本を忘れないように取り組んでください。
写真24 レッツリフォームの講習会・イン熊本 |