クリーニングのトータルコンサルティング
2014年08月01日
この項は、私の周りの人々が見せてくれる小話。親しい人の雑記。今まで余り載せる機会のなかったお話しを記したものです。たまたま先輩に見せたところ、面白いからどこかに書けといわれたのですが、適当な場がないのでこの項を作りました。
クリーニングには全然関係ないのですが、とにかく私の周りには、変わったやつが多いのです。この一風変わった人たちが起こしてくれた事件、多少差し障りが あるのでこれまで封印してきましたが、ここで封を切ることにしました。ただし、ドキュメンタリーでは問題があるので、私の責任で脚色させていただいていま す。
私が以前六甲アイランド病院に入院しているときの、患者さん同士の会話から。
午後の一時、ここ六甲アイランド病院の入院病棟で、入院患者が集まって話をされていました。ちなみにテレビはプリペイドカード式で、各ベッドに一台用意されています。
だいたい入院患者といっても、一部の緊急の患者以外は、再発の可能性のチェック、検査のための待機、慢性的な病状のチェック等々の入院患者です。この手の患者は、検査のない時は『ヒマデヒマデ』しょうがない。
私としても、救急車で運ばれて来た前後の一時間ぐらいが苦しかっただけで、入院してからは病状が安定し薬のおかげで血圧145~75といたって気分良好、健康体?でノートパソコンに向かっていました。
「ここのテレビ、イヤホンとっても音でえへんで」「嘘だと思うたら外してみい」
「あ、音せえへんわ」
「何故?」
「始めて知ったわ」
「何故って?」
「そりゃそうやろ、こうやって集まっていてテレビ見てみい、音が出たら一台分のカードだけですむやろ」
「儲からへんがな」「一台一台がカード使ってくれな」
「そやから見てみい、ここ六階のデイルームにも下の待合室にもテレビが無いやろ」
「一時間100円やぞ」「台数数えてみい、ごっついがな」
「たてまえはな、うっかりイヤホンを外して音がしたら周りの患者さんに迷惑になる云うことやけどな」
「ようは、儲からん云うこっちゃ」
「そうやな」
全員が納得する。
この話、関東で出れば、こんなふうになるのではないでしょうか。
「周りの患者さんに迷惑のかからないように、イヤホンを外しても音が出ないようになっているらしいぜ」
続けて、
「でも、100円は高いよな」
「結構いい稼ぎじゃないの」
と、こうなるのではないでしょうか。おもしろくも、おかしくもない話です。
こんな、ユニークな発想が瞬間に出来、それを皆が納得出来る。さすがに、『儲かりまっか』と挨拶する関西人の面目躍如ではないでしょうか。
東海道新幹線、開通(昭和39年)から10年ほど、米原地方に雪が降るたびに大幅に遅れました。最近でこそ雪対策も進んで、1時間以上遅れる例はまれですけれども当時は冬になるとちょくちょく起きていました。
これは、高速で走る新幹線の床の下に雪を巻き込み付着します。(氷となって着氷)これが、大きくなって振動ではがれます。この時、車両下部の機器類を損傷 させるおそれがあるので、ゆっくりと走るわけです。これが、トンネル内で起こると「ドン」とびっくりするような大きな音がします。
ニュースで『新幹線を計画のときには、何年もかけて気象調査をしたのに、何故雪が降るたびにこの状況が生まれるのでしょうか、予想外の積雪量ということなのでしょうか』というようなことを話していました。
これを聞いていた父は「日本にはお城日記と云うのがあって、克明に気象(天変地異)が記されている」「彦根藩の各お城の日記を見れば江戸初期からの記録が250年分以上残っているはずで、さらに、明治以後の記録を調べれば、積雪量の予想ぐらい簡単に立つはずなのに」
「第一「広重の五十三次の『米原』をみれば、どれほど雪が降るかわかりそうなものなのに」
「お城日記というのは、殿様の政策のことになると怪しい記述が多いのですが、天変地異についてははよく記されていて、桜島の噴火による灰が江戸に降ったと か、三陸沖の数々の津波の記録(中にはチリ沖の地震によるものと判明した例もあります)がどれほどのものだったとか、役に立つ事例にはことかかないの に・・・」「新幹線の計画でたかだか何十年調べたぐらいで予想を立てるとは甘すぎる」
※これを話したのは、昭和五十五年頃と記憶しているのですが、積雪何センチメートルとなければ信用できないわけでは無いはずで、何尺何寸でも、絵の状況からでも積雪は充分予想出きたはずです。
枕草子に『なにごとにも先達のあらまほしきことなり』とありますが、せっかく先達が残した記録も使わなければ、愚者の知恵です。
今では、ところどころで、車両下部に散水し固まりが小さなうちに取れるように工夫しています。さらに、東北新幹線では対策が進んでいると見えて、少々の雪では遅延しないようです。
※最も、東日本大震災でも似たような事が言われてましたが、忘却とは、忘れ去ることなり。ですか。
ご用心。何事にもおさおさ怠りなく過ごしましょう。