クリーニングのトータルコンサルティング
2014年08月01日
スパイは洗濯屋さんになるのです
「地の武装」救国のインテリジェンス、手嶋龍一;佐藤優、新潮社刊。
小説ではないのですが、手嶋龍一氏と佐藤優氏の対談で、最近のニュース、その深層、日本のインテリジェンスについて対談されたものです。この中に、石光真清という人が登場します。お二人はこの方を非常に高くかっておられます。
P229・・・前略「手嶋」・・石光は馬賊の頭目や日本人の娼刊館の女主人とも誼を結び、時に洗濯屋になりすましてハルピンに潜り込んでいます。
「佐藤」今風のインテリジェンスの言葉でいえば、「カバード」ということになりますね。石光が身分を隠すために選んだ職業が実に面白い。洗濯屋ならロシア軍の士官もお得意さんで、彼らに接触でき、動向も掴みやすい。・・・後略。
ジーンズは線を入れるのです
「警鐘(下)」リー・チャイルド著、小林宏明訳 好悪談社文庫刊。
P152・・・前略・・はいているジーンズははき古したもので、いままでに何度となく洗われ、きっちりアイロンがかけられてていた。靴は素足にはいていた。・・・後略。
どんなに古いジーンズでも、キッチリ線は入れられるのです。もっとも、日本で線を入れたら「大喧嘩」が見えるようですが。
死臭?お客さまには違いないのですが
「遺留品」 パトリシア・コーンウエル著、相原真理子訳、講談社文庫刊
P122・・・前略・・・
解剖室に入ると、ロッカールームへ向かった。衛生上の緊急事態にたちいったときのため、いつもここに自分の必需品や洋服の着がえを置いているのだ。私は不 潔そのものだった。衣服にも、肌にも、髪にも、死臭がこびりついている。現場で着ていた服を手早くビニールのごみ袋に入れ、朝一番にクリーニング屋へ出す ようにという、モルグの管理人あてのメモをテープでとめた。それからシャワー室へ入り、長い間そこにいた。
カウンターは納期の確約を
これだから在庫商品が増えるのです
「刑事小町」浅草機動捜査隊 鳴海章 実業之日本社文庫
p41・・・前略
「その恰好、もう少し何とかならんのか」
「スーツとワイシャツをクリーニングに出したんですよ。屍臭が染みついちゃたんで、自宅のそばにあるクリーニング屋じゃ断られるんで」
機動捜査隊浅草分駐所は都道四百六十四号線、通称土手通りに面した日本堤交番の二階にあった。日本堤交番はかって日本一大きな交番と呼ばれ、鉄筋コンク リート四階建てである。分駐所のすぐ裏手にあるクリーニング店は場所柄警察官の利用が多く、屍臭や死体から浸みだした粘液を抜く技術に長けていた。
「替えのスーツぐらい用意しとけ」
「そうですね」
小沼は自分の恰好を改めて見落とした。アメリカのプロバスケットチームのロゴが入ったオーバーサイズのTシャツに七分丈のパンツだが、足下は黒い靴下に革 靴という組み合わせである。自分でもちぐはぐだとは思ったが、いつもなら分駐所のロッカーに入れてあるスペアのスーツをクリーニング店から引き取って来る のを忘れていた。
「たるんでるぞ」
「気をつけます」
・・・・以下略。
「果断」隠蔽捜査2
今野敏著 新潮社刊
P145・・・前略
いつもなら、浴室を出るとそこには部屋着にしているスエットの上下が置いてあるはずだった。妻が入浴している間に置いてくれるのだ。
当然脱衣場に部屋着などなかった。バスタオルを腰に巻いたまま、着ていた背広やワイシャツを手に持って寝室に行かねばならなかった。
タンスからクリーニング済みのワイシャツを見つけるのにも手間取る。いつもは妻が出してくれるのだ。・・・以下略。
P238・・前略
ベッドに入ってから、明日のワイシャツはあるだろうかと気になり、起きてタンスの引き出しを開けてみた。いつもクリーニング屋のビニール袋に入ったワイシャツがいくつか入っているはずだった。だが見当たらない。
おそらくクリーニングに出してあり、まだ取りに行ってないのだろう。今日着ていたワイシャツを明日も着なければならない。
引っ越してきてから、冴子がどこのクリーニング屋を使っているか知らなかった。預かり証がどこにあるのかもわからない。・・・以下略。
P247・・・前略
嘘をつくしかなかった。ここで、冴子の心労を募らせるようなことを言うわけにはいかない。
「ならいいんですが・・・・」
「クリーニング済みのワイシャツがなくて困っているんだがな・・・」
「あら、美紀に取ってくるように言ってあるんですけど・・・」
「昨日は、美紀の帰りが遅かった」
「じゃあ、クリーニング屋が閉まっていたんでしょう。今日は寄ってくれるんじゃないですか」
「どうだろう、就職活動で忙しいみたいだからな・・・」
「電話しておきます」
「いや、クリーニング店の場所を教えてくれ。俺が寄ってくる」
「預かり証を美紀が持っているんですよ」
「事情を言って名前を言えば出してくれるだろう」