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サービスニュース-第56巻 第4号 号外(抗ウィルス加工剤)

2020年04月07日

抗ウイルス加工剤

先日来、新型コロナウイルスの対処について、メディアで取り上げられ、色々と述べられてきました。
こんな中、クリーニング加工(繊維加工)として出来る抗ウイルス薬剤が求められてきましたが、株式会社不二ドライの岡崎社長の努力によって、マスクに使われている「Vガード」を見つける事が出来ました。(以下、毛利レポートからの抜粋です)
 

抗ウイルス 「Vガード」

この薬剤は、SEK注1)の抗ウイルス認証を取得しているマスク「ピアレスガード」の薬剤です。
SEKの抗ウイルス性の試験にはプラーク法を採用しています。注2 試験の効果を表す指標に、抗ウイルス活性値という値を用います。注3) その活性値が2~3であれば効果あり、3以上注4)であれば充分な効果と認められます。
抗ウイルス「Vガード」は、一般財団法人カケンの試験で4.4~4.5と云う高い効果を認められています。
 

図表1 抗ウイルスの概念図(カケンのHPより)
図表1 抗ウイルスの概念図(カケンのHPより)

活性値は対数比なので、差の3は1,000の差を示しています。従って、3以上の差とは1,000以上、「Vガード」の4以上いう数値は10,000以上と云う素晴らしい値を示していると云うことです。


注1)一般社団法人繊維評価技術協会という団体。抗ウイルス試験方法をバイオメディカルサイエンス研究会と一般財団法人日本繊維製品品質技術センターとで共同開発、ISOの試験方法として採用されています。JIS1992はこれに準じて作られた試験方法です。
注2)試験方法については、化学事典等で「プラーク法」をお調べください。
注3)標準布と抗ウイルス加工布のそれぞれにウイルスを接種して25℃、120分放置し、 ウイルス数の差(対数比)で表します。数字が大きいほど抗ウイルス効果が高い。
注4)多くの抗ウイルス加工剤は3~3.2の値を示しています。
 

抗ウイルス「Vガード」の使い方

薬剤をその(原液)まま、霧吹き(なるべく細かい霧が良い)に入れ、衣服に噴霧してください。表面が湿る程度で、水滴になって流れないように注意してください。
ノズルの大きさにもよりますが、目安は1㎡当たり30~50ccを塗布してください。ジャケットの場合前身頃に6~8プッシュ、後身頃に6~8プッシュ、両袖に各4プッシュで、20プッシュ程度を行ってください。他の商品については、この方法に準じて行ってください。(20~25cc)
自然乾燥をして湿気の無い状態にして、仕上げを行い出荷してください。熱による薬剤の影響はありません。
※ちなみに、マスクの場合は1~2プッシュで均等に塗布してください。

 

抗ウイルス「Vガード」の効果

加工後、次回のクリーニング(洗濯)までは効果が保証されると言うことですが、着用で多少脱落しますので、1~2ヶ月間が目安とお伝えください。
安全性については、マスクに使用するために充分なテストを繰り返し、アレルギーの反応も無いと確認済みです。安心してお使いください。ただし、薬剤には違いありませんので、うっかり口に入るような場所への放置はお避けください。
※塩素系漂白剤(キッチンハイターの薄めた物など)に触れると抗ウイルス効果は無くなりま す。塩素との接触は避けてください。

 

抗ウイルス「Vガード」の価格

薬剤として市販されているわけでは無いので、正確な価格は不明なのですが、メーカーの見積価格は120、000円/20L(送料、消費税別)です。
1点当たり25ccの使用料とすると、20L(120,000円)で800点の処理、1点当たり薬剤価格150円とすると、提供できる加工料は600円程度と換算できます。
詳しくは、株式会社不二ドライ(宇都宮)、または、オフィス毛利にお問い合わせください。
 

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