クリーニングのトータルコンサルティング
2018年12月12日
今や、人手不足は深刻で、求人もあの手この手を展開しています。ご存知の通り、最近求人ポスターでセンスが光るのが「自衛隊」「警察」です。しかし、街中で見る看板チラシも変わってきたのです。
写真2-1 |
内容は、従来と変わらないのですが、デザインが変わったのです。業界では未だに、ガラス面に「求む・○○○」とあるのを目にしますが、どちらがより積極的に人を求めていると伝わるでしょうか。
熱を用いて仕上げると硬化するので、一般衣料用素材としては使われなくなったと思っていた「ビニロン」意外な形でお目にかかりました。
写真は自衛隊の野戦服のズボンです。摩擦に強い点をかっての利用なのかも知れませんが、知らない人がうっかり蒸気を当てて仕上げるとカチカチになります。幸い、この会社の工場の方は、よく知っておられ蒸気を使わないで仕上げていました。
衣料用以外の用途が多くあるので、存在することは知っていましたが、まさかこんな所で利用されているとは、思いもしませんでした
写真2-2 ビニロンのズボンの表示 |
冬になるとワイシャツの毳(けば)付きが多くなります。これは、ワイシャツの上にニット類を着用するので、これがワイシャツにひっついて洗っても取れない場合があるのです。
ワイシャツクリーニングの連続テストをしていますが、ここでも毳が残る会社・工場では、頻繁に起こっているのです。
洗いだけで完全に落とす事は出来ないにしても、すすぎの回数が少ない、洗いの後にすぐに強制排水(中間脱水)をする、排水時にワッシャーの回転が止まるなどの事があれば、毳、ホコリの付着率は多くなるのです。その証拠にほとんどこれが起きない会社もあるのです。
写真2-3 ワイシャツについた毛埃 |
写真2-4の例は、包装紙の外からでもはっきりと見える、毛玉の付いた状態です。この毛玉、単に乗っているように見えますが、包装紙を取って叩いたぐらいでは簡単に取れませんでした。
写真2-5は、包装紙の上から見えた大きな毛玉、写真2-6と写真2-7は、よく見ないと解りませんが、見つけたときは一瞬着るのが嫌になりました。私自身は、ほとんどワイシャツの上にニットは羽織りません、従って、これらの毳はほとんど他人の毳なのです。
先日、家庭洗剤の話が出て「家庭の奥さんって、何を基準に洗剤を選んでいるのか知りたい」となりました。
そこで、カウンターに立っている方々に家庭洗剤の界面活性剤の話をすると、そんなこと知らない。どうして今の洗剤を使っているのと聞いたら、テレビで見たから、隣の奥さんが使っているから、友達が良いって言ってたから」ということでした。
私の知っている家庭洗剤では古いといけないと思い、洗剤を買ってきて内容を比較して見ました。
界面活性剤はほとんどの商品がLBSです。と言うことは、界面活性剤としては同じです。配合されている助剤も炭酸塩、硫酸塩で大きな違いは無いようです。とすると、洗剤としての力は、界面活性剤の量の違いが大きな要素となるはずですが、この点を話された人はいませんでした。
ちなみに購入した洗剤の界面活性剤のデータは以下のようでした。
家庭用洗剤簡易比較
名 称 | 界面活性剤料 | 水65Lあたり使用量の目安 | 水65Lあたり使用量の価格 | 100gあたり価格 |
アタック(花王) | 22% | 60g | 19.1円 | 31.8円 |
トップ(ライオン) | 15% | 75g | 24.8円 | 33.1円 |
ボールド(P&G) | 14% | 74g | 29.5円 | 39.8円 |
ビーズ(花王) | 21% | 64g | 18.3円 | 28.6円 |
アタック・液洗 | 59% | 24g | 19.7円 | 82.0円 |
トップ・液洗 | 56% | 22g | 16.5円 | 75.1円 |
浴中の界面活性剤は0.2%以下?、私の計算がおかしいのですか、もし私の計算があっているのなら、チョットヒドイ汚れは落ちないわけです。