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サービスニュース-第54巻 第5号-1(品質表示を見る)

2018年05月07日

「品質表示を見る」

私が、口やかましく繰り返し言うセリフです。その時、聞かれている多くの方は『私はしています』という顔をされています。しかし、実際の現場(カウンター、工場の検品)では、担当者が気になったものだけを見ているというのが現状です。
品質表示(取り扱い表示、組成表示、付記事項)には多くの情報が示されています。特に、2016年12月以降の表示には「商業クリーニング」として位置が明確になり、メーカーもこれに沿って表示をしています。従って、この情報を読み取れば、多くのクレーム・事故を防ぐ事が出来ます。
写真5-1、5-2は、街で見かけた服ですが、一目では、シワ加工なのか着用中のシワなのかハッキリとしません。こっそりと横から見て、前に回って見て確認しました。写真5-1は着用中に付いたシワ、写真5-2はシワ加工です。
仕上の現場で、5-1は判断つきそうですが、5-2はうっかりアイロンを当てそうです。
アイロンを当ててしまってからでは遅いのです。シワ加工は二度と元通りにはならないのです。写真のパンツは既にシワの取れているところが多々見受けられました。お客様と事前の相談が無いと、怖くて取り扱えない商品です。
 

写真5-1
写真5-1
写真5-2
写真5-2

『メール苦情相談会員』というシステム

玉井クリーニング科学研究所が、クレーム・事故に関して、メール相談を受けるシステムを作られ、会員を募集しています。
クレーム・事故の判定・鑑定書を求めるのでは無く、チョットした見解、処理、お客様との対話等々相談を、という制度を発足させました。
今、業界にはこのような場が無いので、是非参加して現場の一助とされる事をお勧めします。
 玉井さんのこの制度のお知らせから、以下のように抜粋して記載します。詳細は、玉井クリーニング科学研究所℡: 046-874-4117にお問い合わせください。
  -前略- 諸般の状況から苦情相談の幅を拡げ、鑑定書と云う形を取らなくても、情報提供やアドバイスをすることで、より的確な苦情処理を行うお手伝いができるようになればなお良いと考え、新たにメールによる相談会員制度を導入することにしました。
この制度は事故品送付を受けず状況のみで処理可能な苦情品の解決をアドバイスするものです。
☆参加費用 入会金 5,000円
  相談費用   3,000円 1回毎に
  鑑定書   10,000円 要請に応じて
 

表1 メール苦情相談会員申込書
表1 メール苦情相談会員申込書

"ドライアイスで洗う”

ドライアイス洗浄機(株式会社 グリーンテックジャパン)という文字を目にした時、昔、金属を洗うのに”ドライアイス”を使う、飛行機もそのようにして洗っていると聞き、その実験をドライアイスの製造元まで見に言った事を思い出しました。
その時、金属には使えるが相手が柔らかい布地では?と余り強い関心を持ちませんでした。しかし、その後、ジュータンに付いた飴、ガム等の除去にシミ抜きのテクニックとしてドライアイスを使用する事を知り、その洗浄原理を知りたく思っていました。
①付着物に-79℃のドライアイスを噴射する。
  表面温度が急激に低下し、熱収縮によって付着物が脆くなります。
②付着物の隙間に、ドライアイスが入り込み、
気体へと昇華、750倍の体積に膨張します。
③ドライアイスは昇華作用により空気中に拡散します。
④付着物は脱落します。
 

5-4 洗浄原理(グリーンテックジャパンのチラシより抜粋)
5-4 洗浄原理(グリーンテックジャパンのチラシより抜粋)

この洗浄方法、ボタン、ファスナー、ビーズ、スパンコール等に影響が出そうで、実用的でないようにも思えるのですが、一方、汗染み、油染みに効果があるのならば、ドライアイスパウダーの噴射速度によっては何かが得られそうな気もするのですが。
 

繁忙期の在庫

繁忙期になると、在庫(出来上がり商品)であふれかえって、ぎゅうぎゅう詰めに商品が置かれているお店が多々あります。
お客様と納期の確約が取れないカウンター、商品の出来上がりにばらつきの出る工場、いずれもが悪いと言えるのですが、ロットが確立され、お客様とのお約束が出来ると、写真の店舗のようになれるのです。
このお店の、在庫状況はこの会社の平均値約50%(コントロール数の4日分に対する割合)です。優秀な店舗では、25%を切る(在庫がコンロトール数と同数)お店もあります。
推定年商売上  2,000万円
ドライコントロール点数    一日 120点  在庫目安480点
出来上がり商品在庫数      約200点          45%
写真撮影日                平成18年4月16日
写真1-5 出来上がり商品在庫状況
写真1-6 商品コントロール状況
 

写真1-5
写真1-5
写真1-6
写真1-6

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